泣き虫
雨でもないのに傘を差す人
まだ日も高いのに烏は帰る
泣き虫のくせに
お前はいつも
泣き出す直前には顔を歪める
まるで堪えていたかのように
我慢できなくなったのは本当なのだと
この頃わかるようになった
事実はいつも一瞬で生まれて
世界は目まぐるしい
その中で互いを知覚し得る、
あまりにも恥ずかしい幸せ
090126