夜が隠す



寂しい君に歌を贈るよ
その寂しさを分け合えるような
僕だって寂しいと
言うのはやめて

久し振りに見た山は
ずいぶんと削られていた
道路ができて、
隣町からも
子供が通うようになるんだって

それでもまだ、
夜は何も見せてくれない
僕が子供だから
そしてすぐに大人になるから
君も一緒に行こう
夜が隠しているものなんか
僕たちは見なくたっていいんだ





090130